★Asian Cycle Memories ~Slideshow~ | 手のひらの中のアジア

★Asian Cycle Memories ~Slideshow~

Cycle Memories

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アジア再探訪の地、ネパール滞在中のこと。


これまで数年間、ずっと旅を共にしてきた自転車が盗まれた。

気が緩んでいたわけでも、自分自身に油断や隙があったわけでもなんでもない。

宿泊先のホテルに頼んできちんと預けておいたにも関わらず、だ。


数日間の外出から戻って、自転車盗難の話を聞いてからしばらく、まさに放心状態に陥った。怒りたいのか、泣きたいのか、あるいは開き直って笑いたいのか、それもよくわからなかった。怒るのはもともと好きではないけれど、仲の良かった宿のレセプションのおばちゃんの自分以上に青ざめた表情を見たら、怒ろうにも怒れなくなってしまった。それでも随分きつく当たった。おばちゃんはほんとに気を病んでしまった。


宿のオーナーが海外出張で不在のため、普段は彼女一人で切り盛りしている。が、雇われの身であるためか、あまり権限はない。オーナー家族と親戚たちが宿の前の大きな家に住んでいたので、彼ら全員を巻き込んで、ツーリストポリス立会いのもと、この事件の解決について話をすすめた。


ネパールに流れるゆったりとした時間の流れや空気、人々の雰囲気は好き。すべてがビスターレ、ビスターレ。ゆっくり、ゆったり。でもトラブルが起こった場合でもそれが変わらないのが非常に困るし、今度は苛立たしくなってくる。2,3日で終わる話が10日以上かかったりする。他のネパール人たちが笑って言うに「This is Nepali Style」だと。ネパールのビスターレ・カルチャーの良さも場合によりけりだ。


やたらと長く感じた10数日間ののち、ホテル側は責任を認め、定めた期日までに犯人が見つからない場合、賠償金を支払うことで話の折り合いがついた。後日、おっとりした感じのオーナー夫人から本当に申し訳なさそうに謝罪の言葉といくらかのドル現金が渡されて、一応の解決、となった。お金の問題というわけでもないし、自転車のなくなった今後のことなんかを考えると、自分自身ではちっとも解決ではなかったけれど。


まぁ、仕方ない。

起こってしまったことは、もう起こってしまったことなのだ。


それにしても、実にあっけない自転車との別れだった。

まるで、ある日、いつもと同じように目覚めた朝に姿のなかった彼女が、それきり二度と帰ってこなくなったみたいに・・・・・・。



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~Slideshow~(上記写真をクリック・音楽が流れるのでボリューム注意)

自転車の写っている写真を探して整理、一部を使ってスライドショーにしてみたが、長い旅の期間の割に写真の数が少ないことに気づく。さらに「自分と自転車」より、「アジア各地の子供たちと自転車」という写真が多かったりすることに気づいた。


※メールやコメントの返事がなかなかできなくてすみません。

時間はかかっても必ずしますので、しばしお待ちを。